メニースターズ
第144話 先駆者
マンデリン達は首都にある老舗ギルドを訪問する、顔見知りと若い冒険者が先客だ
東セントラルで開催される闘技大会にはピジョンのチームは参加しないとの事――
「随分と今日は賑やかにやってるみたいですね 厨房の方から先に出しておいてく
れと、どうぞ気になさらず始めて下さい、手伝いますよイーストさん」奥から一人
「私達は闘技場には出ないがね、東セントラル共和国は兵隊以外の募集も兼ねてい
たと思って貰えれば 本当は城の方で顔出しでも良かったんだが」更に追加の人影
※この二者はWEB側でイライザの親戚だと判明してます 某島国と内乱時の関係者
名前はフェドラとナックの姉弟、旧貴族らしいですが私腹を肥やすタイプではない
「首都のギルドは割と大き目だから私達だけだと手が届かないのよ 意外と忙しい
執政候補で呼ばれてるみたい、内政に向いてる人材も集めてたりして」チャツネが
「この人数だと酒樽を表に持ってきた方が早いだろ? 力仕事なら俺に任せておけ
国の人選に関してはタッチ出来ないからな、余計なお世話だったか」友人のビッグ
集まったメンバーの近くにある古式な長テーブル つまみ類とビールを提供される
食事風景をガン無視した場合、三白眼のグーパンが裏で展開される予感(;´Д`)
「そういや私は炊事が出来ないんだったわ お城の方でも人材補強をしてるって?
空腹の皆さん、ここでエネルギー補給しといたら」マンデリンは食欲が出ない様子
「推薦状あるなら国の奢りでしょ今日は、借金返済の赤い仲間とはお別れの過去よ
今日は大皿料理の出番でしょ♪ 奥で仕込んで来るから期待してて」おすすめは?
「? 向こうの姐御は料理が得意なんかな、何か無理やり振る舞うから逆らえんわ
エイミーだけバンザイしとるで うちのメンバーは誰が得意やっけ?」琴乃は無理
「待ちなさい、大人数をもてなすなら何故私に相談しないのか 若いですな皆さん
ピジョン殿と言ったか このロウの腕を試してみるとよい」勝手に厨房へ向かう姿
(´・ω・`) やあ、バーボンハウスのつもりはありません いつもの流れです読者様
第一部で制限されてたうっぷんを晴らすかの如くオリーブと飛鳥はグビグビし出す
・・・実は仲間が揃ってるから叶っているのですが、パンドラさんは自重してるね
「そんなに慌てなくても酒は逃げないだろ 相当な飲みっぷりだが、落ち着けって
結構な人数がいるようだが、まだ中の空間には余裕があるんだな」確認するブレア
「どうやら専門の方がおられる様なので手伝いは遠慮しておくか、和酒は無いのか
黄金郷で居候扱いされたのが尾を引いているわけではないのだが」不知火は地味役
「だっはっは 意外と繊細なのかお侍さんは こまけえ事はいいんだよ、折角酒が
来たんだからここは飲んでおくのが筋なのよ・・・グビグビ」エイミーは酒豪です
「アビゲイルも今回は自重しておくか、達人が2人厨房に居ては逆に邪魔になるか
ギルドでは定番の一杯なので飲んでおく事にする グビグビ」今日はやる気が無い
「俺もあまり酔わない口だぜ、ギルドに寄って飲み仲間が増えるイベントだったか
奢りなら遠慮しない人等がいるわけだ、大会は種目別らしいな」付き合うレックス
第三部はあまりメニュー表を変えないかも知れません、得意げに大師が運んでるが
中央に大皿でドカッ!、と豪快に 湯気もうもうの麻婆豆腐、大人数なら定番の品
( ´ー`) つまみだけ置いてカットすると不評の原因になりそうなので ですね?
「ふっ 一品目は先にこのロウが出させていただいた、小分け用の皿を各テーブル
に手配するのでお待ちを 普段より辛味は多少抑えてあるので安心いただきたい」
「うっ これは豚のひき肉を使った料理ですね多分、匂いは悪くないですが 私は
豆腐の部分だけで、えっと 眼に染みるように感じるのは気のせいでしょうか?」
あー 出された一品にケチがつきそうな発言ですよ料理人の方々、まるで素人だね
何故かうつむく数名 せっかくの熱々でうまうまの笑顔で絶賛を期待してたのに!
「・・・成っていませんよ君は! ジェス君、あなたは食べず嫌いではないのかね
何ですかそのしかめっ面は、豆腐の部分だけでいいですと 何という愚かな発言か
最近の若者は食を知らなすぎる いいでしょう 私が直々に若干の説明を致します
麻婆豆腐は比較的新しい料理の部類ではあるか、元は四川省の成都がルーツになっ
ているようです 今日ここに出したものは勿論本場の味付けとは違う、本来ならば
もっと花椒を効かせて仕上げに粉末を多めに振りかけるのだが万人に好まれる味と
は難しい、余り辛い味付けでも受け付けぬ人が多くては料理としては如何なものか
と ひき肉、ネギ、生姜のみじん切り、豆板醤、豆鼓 今日は山椒だが本来は花椒
基本的な味を調えた後に賽の目に用意した豆腐を入れて煮込むのだ最後に片栗粉で
とろみを加えて完成 それ程複雑な工程は無し! だから素早く提供出k」以下略
(´Д`;) 素晴らしいクッキングでした先生 それでいいですね君達 冷めるがな~
「もうちょっと簡潔な説明なら尚素早いと思うのよね、そろそろ取り皿に分けても
いいかしら ジェスには他の人が説教するでしょ 悪しからず」嫌顔のシルビアだ
「麻婆豆腐か (´~`) モグモグ うん旨いね、俺的にはもっと辛くてもいいかなと
花椒の痺れに慣れちゃうと 山椒だと物足りなく感じるのかねこれは」ハルの感想
味覚というのは人によりけりなので 各自取り皿からレンゲで一口運ぶが、どうか
恐らく作った本人は中辛を提供しているつもり、数名はこれで納得しているのだが
ブレアさんと琴乃は無言で食べるのを止めてしまった 物足りないメンバーが数名
他の冒険者にも振る舞われたのだが、汗をかく者と平然としてる人に分かれる始末
「麻婆豆腐だって? この辺りじゃ誰も作らない料理だギルドに元々あるメニュー
じゃないだろ、飛び入りに誰か調理人がいたのか パクッ、普通だな」中辛はそう
「冗談だろ 舌がヒリヒリするぞ、水をもらえないか 遠慮しとく」他の意見です
「辛口の料理って意見が割れやすいのかしら 味よりむしろ他のテイストで好みが
別れるかも、これ以上の辛さだと人を選ぶ事になるわね」マンデリンは食べた様子
「え・・・味付けはマイルドな方じゃないの? 私にはパンチが足りない感じだわ
うちのピジョンが作る麻婆豆腐はもっと辛いよ」酒に合うなら何でもいいオリーブ
「出された料理にケチをつけるのは武人としてどうかと、昔に遠征先で飢えかけた
いつの時代だったか忘れたが 嫌な思い出さ」言いながら何皿も食べる飛鳥さん♪
「おお いい食いっぷりではないかね そう来なくては、機会があればアビゲイル
の料理も披露してみようか、辛く感じないぞ私は お子様向けではないのか諸君」
おすすめで提供される一品は必ずしも万人受けするとは限らない、大衆向けの料理
「そういえば大人数で食事なんて久々な気がするわ 実をゆうとね私達もこの大地
で再会したのよ4人で、皆 バラバラに旅をしてたとばかり思ってたのに」パンドラ
「私達は先に黄金郷に招待されていたのだけど こっちはセントラル共和国に招か
れた客人だったのね、そして首都のギルドで合流か 成程」オーナーの推察ですが
ビックとチャツネがすぐ後ろに立っている「力を合わせないと勝てないかもよ」?
小声で呟いたので他のメンバーは気に留めていないが 軽く舌打ちのラビットさん
この三者はもう介入されている事実を知っている、全部を追う事は不可能だからだ
青い屋根は首都のネオレジデンス 主力はパイオネスのメンバー、友人は見ていた
「お待ちどうさま 先を越されたけど多人数だから無難に串焼きを選択しておくわ
中央に置いてくから各自で好きに取ってくれる?」大きさの説明はしないピジョン
「これは焼き鳥ではないか 拙者の好物だな、成程食べる分だけ取りやすい 酒に
も合う・・・正直辛口料理は得意ではなかったから助かった」不知火には好評だが
「鳥の串焼きか? いや俺は全然かまわないが ジェスは肉全般が無理じゃないか
野菜のみのやつはないみたいだぞ まさか1人だけ別メニューという訳には」またか
レックス君が余計な一言を挟んでしまったようです親分、若造はこれだからなーw
「へえ、せっかくレシピ表に妥協したと思ってたらお肉料理は不満ですか ふーん
誰かしら命知らずは 侍女とかいう2人がデザート出すからそれで我慢ね」三白眼が
「! うっ 急に態度が豹変したぞ まずい、ジェスには喋らせるな 何だこの人
参ったな 偏食がいるとは・・・不満は禁句の様だ」場が凍り付く近くのブレア他
「旨そうな串焼きじゃないか♪ 偏食なんて放っておいてこれ皆で食べようぜ絶対
美味しいだろ 野菜のみとか自己満足に浸って何が楽しいってんだか」獣人さんは
好みのメンバーがいなかったら拳を振り抜かれた陰キャの黒フード 危なかったね
デコイ代わりのチビタンクはもういないので誰に矛先が飛ぶか、要注意であります
「ルビーとは別人よ彼女は 声が全然似てないもの、見た目はそっくりなんだけど
ボイスとか盲点だから確認しようがない箇所だもんね」笑いだすマンデリンだった
「? 私等は初対面だから何の事か知らんけど 似た人が以前にラビ達と知り合い
だったのかしら、名前が違ったら普通は別の人よね 何が可笑しいのか」シルビア
「! え、いやそうっすか 世の中って結構広いですからね むしゃむしゃ うん
美味しいです サイコ~♪ ワハハ」咄嗟に場を和ませようとする超能力者ですが
「残念ながら全員救う事は叶わないのが戦争です 私では他の仲間を思い出せない
君達と以前にここで食事していた気もする、ギルド以外では飲酒は厳禁なのでね」
「折角の再会の場だ 今日ぐらいはもう一杯飲んでも罰は当たるまい」飛鳥は言う
「HEYユー、うちのリーダー以外はおたくと繋がりがないかもよ?」睨むパンドラ
マンデリンは古代人を知ってますが全員ではない 友人の仲間の詳細は不明なのだ
「何か知らずに踏んだか私? 他人の空似なんてよくある話よ」咄嗟にとぼけるが
「私等がケンカになったらシャレにならないかもよ うちのリーダーは昔から同じ
ピジョンで間違いない・・・そうで間違ってないわよね!」語気を強めるオリーブ
「! 君達が言うならそうであろうな やめておきなさい、酔っておるのか 全く
ここに一般参加の方々もおられる、些細な事で終戦にされるつもりか」大師は冷静
共通の知り合いがパイオネスのオーナー この意味は大きい、戦いは継続している
「奢って貰ってるけど基本は全員ライバルでしょ 再会とか何よ 話が所々見えて
こないわねアンタ達は、食事したし登録したら解散でいいわね それで」若手射手
「そういう事だ俺達は個人戦に出場するがな ここで余裕ぶってると意外と足元を
すくわれるかも知れんよ、デザートは要らないよ この辺りで失礼しようか」剣士
「ご馳走様イーストさん 俺等は先に準備に入らせて貰おうか、まさかとは思うが
腹を壊して不参加になりましたじゃ笑えんだろ? 勘定はなしだぜ」続くは魔術師
食事に乗り気ではなかった面子を見て何か勘ぐったのか、盛られていたら終了の場
「!・・・うむ分かった 悪かったね皆 忙しいところを別に怪しいものは入って
ないだろ 考え過ぎだよ、君達とは別の出場枠だから対戦する事はないさ」爺さん
「やはり一言余計だったな 兎さん、料理に毒など入っておらんよ 小心者共が!
何ならアビゲイルが表で一戦してもいいんだぜ・・・どうする?」挑発し出す邪眼
「止めろ! 一言多いのは貴様だろう 気にせず行ってくれ チッ アビゲイルを
ヒロインにしたのは間違いだ、今日はこの辺りでお開きだ 危険な奴だわ」ブレア
「では団体戦の方も了承という事でよいですね、ピジョンさん達は後日お城の方で
面会がありますので、後ほど日程の方の連絡を差し上げます」イライザが仕切るが
遅れて厨房から出て来た侍女の二名だが、誰もデザートには手をつけようとしない
「余計な事言ったの誰よ」自己主張の強いキャラでしょうね 眼帯していたりね~
「変な借りが出来た様ね 次に合うのはいつか知らないけどさ 私が毒見しましょ
(´~`)モグモグ うん、砂糖を使いすぎで飽きの来る味よ 好みじゃないわ」親分も
「何をしている 今日はこのぐらいでいいだろうお互い、後日城の方で謁見を控え
ている 君達も解散した方がいいよ 一度に集め過ぎたんだ、考えたまえ」ナック
「この分だとお城の方でも他の候補とぶつかるやも知れませんね 今いる執政達は
誰なのかまだ知らされてないのですよ私達も、ではご機嫌よう皆様」切り上げる姉
「了解♪ お開きの様ね、ピジョンちゃん貴女本体はルビーだから まだ若造だと
いう事を忘れない方が身の為よ アイツに借りがあるもんね?」青筋顔のオーナー
はい、ストップ 上司どうしが部下にたしなめられるなら読者に失笑されるのでは
第144話 先駆者 5089文字 (続)
第一部と二部は発表済みです 気になる方はこちら☞ メニースターズ ゲーム版
安心して下さい、第三部に登場してる親分さんはピジョンで間違ってないです 構想済み
シナリオが破綻するならシリーズ作品としてリリースなど絵に描いた餅、本作は高難易度