テンプレには無い奇妙な冒険、一発だけなら誤射かも知れない

メニースターズ
第80話 黄金郷編

逆上陸からソロモン軍の牙城を崩そうと、太陽の軍勢は進軍へ出た これは組織戦
距離的に近場の為に海戦にはならずに済んだ 戦地に赴くメンバーは10名だが――
近くに住民が住んでいる様子は伺えなかったが 奇妙な視線を感じると数人が呟く
降り立った面々のやや東方向に朽ち果てている民家の跡 敵影は北のもっと遠く側
ここでクローバーが先走る前衛達を𠮟りつける「馬鹿者! 何処まで未熟か」とさ

「? どうしたでやんすか 敵がいるのは奥の方ですぜ 誰もいねえのに」ハット
「突っ込む前に気合を入れておけってんだろ 大丈夫だって、肉体派は」ドミノも
「何か変だね 私も詳しい事は気に留めない方だから理解出来る人よろ」コバルト
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C国の領土内に入っているがまだ今日の夕日は残っている 雨は降っておらず無風
ピジョンとクローバーの間にアンリが割って入る奇妙な光景・・・居たのは誰だ?

 

                謎のボロ屋の傍
「おや これは失礼しましたな 拙僧は旅の者です成程 太陽とは羨ましい 使命
は様々ですのでな、どうかお気になさらず 友人が迎えに来ますので」何処かで?
「全く、ご冗談を この先は我々にお任せ下さい老師 もう以前とは違いますので
完全ではありませんが大魔導士の呪縛はある程度切り離せたと まだ若輩故」統括

「これは驚きました この先は危険ですよ 隠れて、ご老人の一人旅なのか 余り
視力が良くなさそうです 太陽って、我々の事を知ってるんでしょうか?」ロシェ
「今出たら危ないわ 誰か迎えに来るの? 隠れててよ あれ、何処から現れたの
かしら 奥の方に居たのかな 此処で生活してた様子には見えないけど」紅蓮と他

またもや不機嫌そうに舌打ちをする導師様が「君達の大先輩だ! 心配させるな」
別の知り合いが巡回しに来るとさ ※太陽の軍勢では直接の関与が出来ないそうだ

「今回は姉妹の義理でワタクシが名乗りを上げております 闇側の思惑は断固阻止
力を合わせてこその共同体であります御大、このクローバーの硯 信じて欲しい」
「・・・御意です 余計な詮索は無粋でしょうな どうかお気をつけて」古の宣教

驚いた事に一陣の風と共に老人の姿は見えなくなったのだ、他には特に変化はない
現在のマスターは若かりしとは別の過程を進んだ者なのである 勇者と共同戦線を
これは此方を辿った同志が見た戦記、ソロモン軍の侵略を止められるのは少数――

「? モカさんカトレア達ともう決別なのよね今 広大だってよ実際 行こうか」
「! 敵の偵察隊に感づかれたわ、皆 乗り込んだんだからそれなりの覚悟をね」

リーダーが注意を促す ここで闇の気配が濃くなった、やはりソロモン軍との衝突
狂戦士に似た歩兵を従えて、あぜ道の北側からじりじりと殺気を放って来たのだ!
相手は戦闘態勢に入ったまま待機している様子、何時でも襲えると言わんばかりか
今度は防衛ではない 太陽の軍勢が進軍側である 西側にやや小高い岩山が妨害を
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「クク まさか本当に進行して来るとはな、馬鹿め 引きこもっておけよな 72柱
がナベリウスだ 行かせるか 太陽だと? 正義の使者気取りが 反吐が出るぜ」

「おっと、若造がイキってますぜ兄貴 俺等戦争には慣れてるでやんすよ」ハット
「ソロモン軍の幹部かコイツ めんどくせえ、邪魔するなら全滅じゃい!」ドミノ

「ケッ 俺達の勝ちで決まってるだろ 太陽の軍勢だとサウルーン軍如きを相手に
何をほざいてやがるか 色々と忙しいんだ、しゃしゃり出るなよ 小物が」敵怪鳥
「私等に挑発は無駄だよ しなくても倒しに行くからな、影有でも無しでも同じこ
とよ 全て斬る、私はそれだけだ どうやら布陣していた様子 参るか」と小夜香

この時点ではソロモン軍のトップが誰かはアンリ達も知らない 召喚の途中らしい
世界をこのまま取らせるわけにはいかない、敵将は軽戦士の風貌だが詳細はお任せ
後方に数名の弓兵が構えていたが高台は避けている様だ、バーサーカーが中心の隊

「言っても分かんないから戦争になるわけだな うん、ハッキリいって迷惑なのよ
潰すよソロモンの皆さん 短い地上ライフだったわね、セミかよお前ら」自軍の弓
「我らを愚弄する気か、天下のソロモン軍だぞ! 知らなくて当たり前か 敵対し
たものは全て排除しているからな 貴様らもここで終わりだ」ダークソルジャーだ

「既に世界の半数は我々の軍勢がもらったわ 人間共を全て蹴散らし全制覇の偉業
を成すだろう 邪魔なんだよ 消えてなくなれ、少数無勢が」ダークスナイパーが
「始めましょうか 水と油が混ざることはないのよ こいつ等は最初に進軍してき
たのとは違うね 敵の強さが分からないヤツは勝てないよ 証明してやる」騎馬師

「・・ぅがあぁあ! 潰す、敵は滅多打ちだああ」 早速知能の低い個体が突進を
基本的に闇側の歩兵も人間の限界は超えている 相手の方が大群なのは承知の上だ
上陸して直ぐに攻城戦に挑むわけではない、荒野の戦闘 真っ向勝負で叩きつぶせ
先頭集団と小夜香達が早速衝突した コバルトとピジョンがいなす隙をピザが挟む
更にはモカの援護射撃で敵の戦力を削ぐ、後方でロシェと紅蓮が魔法の詠唱準備に

数の差は大きいが それでもこのメンバーなら何とかなる筈だ、やる気のない導師
冒頭で軽く説教してた割には直ぐに飽きてしまう性格 全く、誰に似たか (^Д^)
斧の一撃を直撃させようと吠える蛮兵 「うおぉお!!」 力任せでは当たらない
揉み合ってる隙に火球と氷弾が後ろから飛来する 邪神達の眷属の方が強敵では?
一発だけなら誤射かも知れないと、そんな戯言に構うほど戦場は温くは無いのだが

「敵の突撃兵、喋れてもやってる事は同じですよね 歩兵か、バーサーカーって狂
戦士と何が違うのか 一般の兵士に比べれば明らかに凶暴です 体力も多い」錬金
「知らないわよ雑兵なんて やられ役を弾幕にしてるだけでしょ お約束ね」紅蓮

「抜かしたな貴様等! 歩兵でもソロモン軍だぞ舐めるなよ サウルーン軍にも似
た兵士がいたのか? こちらの方が上に決まってるだろう 怯むな 行け!」敵将

SRPGStudio イベント画面 逆上陸の戦線 敵将のナベリウス 左側に紅蓮 右手側にロシェの立ち絵 沿岸沿いの夕刻

「未完にする気なら登場キャラに呪われるのがお決まりの定期よ 排除は宜しく~
文章のみに高スペックは必要ないのよクローバーさん グラボがダダ余りなのに」
「実は同人版を作成時には高騰の真っ最中だったという、変動しすぎだろと」姫が

( ´ー`) あの当時に無理して購入していた勢は暴落の結果をどう感じているのか
予想はされていたのです もう最新型は追わない方が賢明だと周りの方も見送ると
故障しない限りは中古でも数年やれるほどに発達しているので 電気代は高いがな
今話で40万文字は超える感じだが 読んで貰える人数の増加がない場合は駄作だと
長編はある程度のお客がついていないと途中から見る気が起きませんね 心理的に
逆に好評だった場合は出来るだけ毎日投稿が好ましいと 何処で線を引くかを――

「スカ! 戦闘中でしょ今は 倒した後にしてくれる? 単発じゃないから」統括
「不景気って嫌よねー 同じ労力でも勢いが全然違うのよ、某先輩達も全部」モカ
「気にせずに進めてくれんか まさかここまで来て打ち切りには出来んぞ」小夜香

文句を言いながらも敵の突進を削っていく太陽の軍勢だ 一撃、二撃、更に追撃を
乱戦に持ち込まれると余計な体力を奪われる バーサーカー達は体力が異常に多い
相手は闇の眷属の精鋭 多少は減らした 追加がありそう、このまま押し切れるか
敵の陣形が乱れたところでアンリが喝を入れる「後衛! 追い打ちで仕留めてよ」
普段の指示はピジョンが出している 珍しく追撃の要請を受けて援護の形が整った

炎爆! 敵の先頭集団が吹っ飛ぶ・・・スカーレットの詠唱
風斬! 更に後続が切り刻まれていく・・・ロシェの支援が
雷電! 雷撃が飛び散り敵を焦がす・・・クローバーがついでに放つ
その隙を逃さずモカがすかさず弓の乱射、更に勢いに乗った前衛の動きが鋭くなる
コバルトと小夜香がここで前方へ突っ込む 優勢になりかけたが敵の増援が来たか

「何を手こずっているナベリウス! 邪魔者は速やかに処分せよ グオオ 臭うぞ
下劣な光の匂いが 我が踏みつぶしてくれよう、待ちくたびれた」魔獣ワレフォル

「おっと、味方の参上か コイツもソロモン軍の幹部か 凄く大きいぜ」やめい😠
「アニキが言うならガチでやんすね~ パンプが冷める前にモアホットで」( ノД`)
「えっと いえ、いいです私は多分違う属性なので 挟まないで下さい!」ロシェ

握りこぶしが飛んで来そうなので暴走するなと 爽やかさの先へイクんじゃない!
これではシルヴィ好みの展開になってしまうぞ、敵の援軍と交戦状態になる一行だ
闇側は多い だが、負けてはいない  数の差を埋めるように敵の突撃兵を薙ぎ払う
幹部は前方には出ないようだ 後方で指示を出すのみ、徐々に踏み込んで行く面々

軍事行動はなるべく素早い方が好ましい 余計な時間を割くと作戦失敗もあり得る
指揮官らしき72柱の一人は剣を構えている「よし、前へ出ましょう 援護を」統括
後衛が魔法を放つ 火球! 風の刃! 氷弾! 雷槍! 光弾! 現在は進軍の側である
大方バーサーカーの部隊は葬られた 敵将の近くまであとわずか、土煙が舞う荒野

「こいつ等がサウルーン軍を排除した英雄か 成程、立ち合う価値はあるか」敵将
「グルル、エース共和国の部隊ではないのか? 誰だろうが踏みつぶすまで」魔獣

ワレフォルとナベリウス ソロモン軍の召喚により具現化した将で間違いないハズ
前方へ駆り出た太陽の軍勢と 先に対峙した部隊とは別の幹部達だ、72体の邪悪が
この場にいる者達は全て強者 もう一般の警備兵が出る幕は最前線には残ってない

敵の大将格を叩くにはこちらも相応の戦力をぶつける必要があるが 空が曇り出す
そろそろ暮れる頃に大地を蹴り上げ跳躍 そのまま一気に接近戦を仕掛けて来た!
だが、その行動は読まれていた 敵の頭上から複数の矢が降り注ぐ「甘いっての」

不意打ちを受けた2体の幹部は回避が間に合わず直撃を受ける と同時に敵将を囲む
戦場では一瞬の判断が勝敗を左右する 力押しで通用するのは普通の人間の部隊と
そして着地と同時に襲い掛かるのはアンリと前衛の全てのメンバー 追い詰めるが

「何か言いたいことはあるかね? ここは戦場 私は聞かぬがな」小夜香はドヤ顔
「成程 サウルーン軍じゃ勝てないわけだ、やけに戦い慣れているな」ナベリウス
「何者だ! 我々は大地を支配する闇の一派だ ソロモン軍を相手に」ワレフォル

「どの勢力でも私等には余り変わらないけど、邪神パズスの方が強敵だった」紅蓮
「まだ、本陣に攻めてないけどね 同じぐらいじゃない? 倒すけどさ」コバルト
                   
                                     
剣を乱舞して大立ち回りするナベリウス、獰猛な咆哮をあげながら噛みつきの同胞
どちらも手練れだ、まともに当たれば一般兵なら即死は免れない 流石に強い敵将
ピザコンビが強引に殴りかかる、モカは弓を使い援護射撃 ロシェは氷魔法を発動
槍を構えてコバルトとピジョンが交差する 小夜香が相手を翻弄しつつ一撃を狙う

相手の動きが鈍くなったところでアンリの袈裟斬りがワレフォルの背後を引き裂く
「グオオオォ!」怒りの雄叫びをあげたと同時にスカーレットの炎撃が両者に舞う
更に追い打ちで導師様の雷撃が敵陣に落ちる、鈍くなったところを全員で仕留める
上陸後の戦いはこうしてケリを迎えた 夜戦ならもっと苦戦していたかも知れない
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「お疲れ、流れが悪くなるから余計な語りは途中で入れるなっての!」ジトっとな
「勝利ですぜ姐御、制限解除って何です? 過去の話は知らんので」ピザコンビが

「あー、それは多分 環境に悪い事で稼ごうとしたから高騰と暴落の定期で」モカ
「もう例のブームは終わってるのよ どっちみち個人だと限界があるのね」アンリ
奇妙な冒険はテンプレ通りと違いますよ、錬金術は簡単ではありません」ロシェ

まあ、そういう事です 行動を起こすにもエネルギーに依存するなら思わしくない
性能だけ良くても使いこなせている方が少ないと思うのです 速攻で故障なら泣く
実際にいた様なので怖いわ 値崩れした前世代の方がお得ですよ、体感は大体同じ

先程の戦闘で近くの敵はほぼ壊滅したが 念の為に警戒しながら進む一行であった
既に日が落ちているので薄暗い森を進む 木々の間を抜け目立たぬように道を行く
・・・ここで闇討ちされるとまた戦闘描写で時間を取られるので勘弁して欲しいと
油断せずに進むが特に襲撃は無しか アンリ達の進軍速度は驚くほど速い方なのだ

現在はC国の領土内にいる、このまま何も起きなければそれに越した事はないが
エース共和国の周辺地域は独立心が強く 大国と手を組みたくないと考えていると
その辺の事情はまた今度になりそうだ、自国の領土で他所の国の軍隊がいては難色
同盟を組んでいるからこその行動なのだ太陽の軍勢は 裏切りは崩壊の序章に――

                              第80話 黄金郷編 5036文字 (続)

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イメージ画像 広い草原と地平線 昼間 キャラは映っていない

残念ながら自然環境の破壊は予想以上に思わしくない 温帯地域が熱帯に変わりかけてる

美しい四季がある国はもはや存在しなくなるのでは、トンボや蜂が異常な早さで減少中か

次回 隙を狙う悪の中枢は動き出す 反旗を翻す魔境への逆上陸 

 

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